2008/11/14

気候変動:ドイツ銀行AG、2012年までの「炭素中立化」を目指し始動 ~「気候変動アドバイザリー・ボード」が気候変動に向けた戦略の実行を支援 ~

ドイツ銀行AGは、今後5年間に渡り、世界的規模で二酸化炭素(CO2)の排出量を、基準年となる2007年に対し毎年20%削減し、2012年までにグローバルな事業活動によるCO2排出量の中立化を目指す旨を公表しました。当行は、各オフィスビルのエネルギー効率の向上やITなどのインフラ整備、さらに再生可能エネルギーの活用を促進し、炭素の削減を図るとともに、削減量が目標値に達しない場合にはCO2排出権を購入し対応する考えです。

ドイツ銀行取締役会会長ヨゼフ・アッカーマンは次のように述べています。「当行は、良き企業市民として、持続的に、しかも責任ある事業運営を行う義務を負っています。また、健全な環境を築き、安定した経済および社会を次世代に残す責任があります。CO2排出量の中立化を達成することにより、持続可能な経済活動においても主導的役割を果たしていきたいと考えています。」

ドイツ銀行が推進する気候変動への取り組みは、カイオ・コフ‐ベーゼルドイツ銀行副会長が率いる環境運営委員会(Environmental Steering Committee: ESC)に集約され、調整されています。ESCは、各事業・管理部門を代表するメンバーにより構成されています。カイオ・コフ‐ベーゼルは、「2012年までのCO2排出量中立化という明確な目標の達成に向け全力で取り組んでいきます。これまでのところ、目標通りの成果をあげています」と述べています。

ドイツ銀行AGでは先ごろ、気候変動アドバイザリー・ボードを設立しましたが、この度の発表は、ESCと当該アドバイザリー・ボードがロンドンで2日間にわたり開催した会議の閉幕の際に行われました。当該アドバイザリー・ボードには、気候変動の分野で先進国および新興経済国のビジネスや政府関連、科学界を代表する卓越したメンバーで構成されています(詳細は後述)。ドイツ銀行は、今後、長年にわたり当該分野で豊富な経験を有するアドバイザリー・ボードの各メンバーの助言を得て、従業員、顧客、そして全てのステークホルダーの利益を考慮し、気候変動に取り組むための戦略の立案、実行に努めていきます。

この度の会議では、現在のように経済的な圧迫や先行き不透明な状況においても、政府が断固とした態度で気候変動に関する諸策に引き続き取り組むことが大切であるという点で合意しました。事実、参加者の間では、政府が推進している建物のエネルギー効率や電力供給、再生可能エネルギー、公共交通の改善といったインフラ投資に的を絞った財政刺激策が、排出量抑制に功を奏する可能性を秘めているだけでなく、雇用の創出や景気後退からの早期脱出にも貢献するとの結論に達しました。さらに、こうした施策の実施によって、重要な投資分野に対する民間からの継続的な資金流入を促すことにも繋がるとしています。

ドイツ銀行は、CO2排出量中立化の達成が当行の気候変動対策の基盤になると考えています。ドイツ銀行の世界的な温室効果ガス(GHG)排出・吸収量目録(インベントリー)は、基準となる2007年で約65万トンでした。この排出総量は、「温室効果ガス・プロトコル」で規定された手法に基づいて算出されており、エネルギー利用、トラベル、空調から発生する排出量を含んでいます。また、算定プロセスについては、当行がGHGインベントリーの算出に採用している会計手法、データ収集方法、データの妥当性を含み、ロンドンに拠点を置くERM Certification and Verification Services(ERM CVS)によって検証されています。

当行のCO2排出量の約半分は、エネルギー消費に起因します。そこで、当行は、今後数年にかけて、オフィスビルのエネルギー効率改善に取り組みます。現在、フランクフルトの本社ビルは、欧州で最も環境に配慮した高層ビルの一つとなるべく改装を行っており、これによりCO2排出量は50%以上削減される見込みです。当行は、高層ビルの改装において、世界初となる「エネルギーと環境デザインにおけるリーダーシップ」プラチナ認証の獲得を目指しています。

また、出張や飛行機の利用によるCO2排出量をさらに削減するため、従業員には、短距離の移動については、これまで以上に鉄道の利用を促進していきます。職場においては、最新技術を活用したビデオ会議の普及を進め、2007年には当行全体のビデオ会議の回数は、前年比で30%以上増加しました。一方、飛行機の利用を控えることによるグローバルなCO2排出量は、2007年に前年比9.2%の減少となりました。

当行は、今後、認証を受けた事業体からの再生可能エネルギーの活用にも取り組んでいく所存です。現在、ドイツ、イタリア、スイスにおいては、既に必要電力量を上回る再生エネルギー源を確保しており、これは当行のグローバルなエネルギー消費量の50%を超えています。他国においてもこうした取り組みを進めていく方針です。また、賃貸ビルに関しても、厳密な「グリーン・リース」基準を満たすようリース業者に働きかけていく方針です。

さらに、CO2排出量中立化に向け、2012年までに2,200万ユーロを振り分ける予定です。これにより、CERs(Certified Emission Reductions:認証排出削減量)やERUs(Emission Reduction Units:排出削減単位)といった、京都議定書の規程を満たした形で国連が発行する高品質の排出権を取得していく考えです。
当行は、2008年の6月より、世界中の従業員約8万人に対して、エネルギー、水、紙の節約や環境に配慮したゴミの処理方法について、定期的に情報を提供し、環境に対する関心を喚起しています。


<ドイツ銀行AG気候変動アドバイザリー・ボード>

ロード・ブラウン
リバーストーン・ホールディングスLLCマネージング・ディレクターおよびマネージング・パートナー(欧州)、BP前CEO

ジョン・クームバー
スイスRe取締役会メンバー、英国クライメット・グループ会長

ファビオ・フェルドマン
ファビオ・フェルドマン・コンサルターズCEO、「気候変動に関するブラジル・フォーラム」前事務総長

アモリイ B.ロビンス
ロッキー・マウンティン・インスティチュート会長兼CEO

ロード・オックスバーグ
クライメット・チェンジ・キャピタル アドバイザリー・ボードメンバー、英国シェル前会長

R Kパチャウリ(Dr.)
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)議長

ハンス・ヨアヒム・フェルンフーバーCBE(Prof.)
ポツダム・インスティチュート・フォー・クライメット・インパクト・リサーチ(PIK)ディレクター

ロバート・ソコロフ
ザ・カーボン・ミティゲーション・イニシアティブ 共同ディレクター、プリンストン大学教授

クラウス・トプファー
ドイツ連邦前環境大臣

チャン・ホングレン
インターナショナル・ユニオン・オブ・ジオロジカル・サイエンス前社長、地質・鉱物資源前副大臣


バンキング・オン・グリーン(環境に配慮した金融ビジネス)





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最終更新日: 2016年3月18日
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