2010/07/16

大阪証券取引所における過大発注の調査報告および再発防止策について

ドイツ証券株式会社
代表取締役: デイビッド・ハット

弊社は、本年6月1日、大阪証券取引所の前場取引開始時に、弊社の一部門が行った日経225先物取引および日経225 miniにおいて、売り注文が繰り返し発注され、過大な数量の注文が市場に提示されるという事態を起こしてしまいました。弊社では、本件につき、問題発覚後社内調査チームを立ち上げ、原因究明に努めてきました。判明した原因並びに再発防止策について、以下の通りご報告申し上げます。

  1. 問題の所在

    今回の過大発注は、弊社のアジア・クォンツ・トレーディング部(以下、「AQT部」とする)が、アジア市場を対象とした自己取引を行うためにAQT部専用に開発した自動執行取引システムで起きたもので、システム変更を契機に障害を起こしたものです。

    当該システムの変更とは、自動執行システムに送られるデータファイルについて、市場別・商品別に構成されていたファイルからアジア市場共通のファイル形式に変換したことに伴い、データファイルの読み込みを行う方式を変更したことを指します。5月31日のナイトセッションに変更後のシステムを初めて稼動させていたものの、翌日の6月1日に当該システムを改めて稼動させた際には、前日とは異なった市場のデータにアクセスしてしまい、その結果、個別銘柄の時価について、市場データが読み込めない状態となりました。この際、AQT部で使用していた戦略は、日経225ETFのロングポジションと日経225先物のショートポジションの裁定(デルタニュートラルの状態)を目指すものでしたが、障害当日の寄り付き直後に日経225先物の価値がゼロ円と計算された一方で、既存のETFポジションが存在していたため、これをヘッジするために当該システムが誤った値に基づいた過大な先物の売り注文を発注する事態となりました。

    担当であるAQT部は直ちに過大発注を認識し、数十秒の間に取り消し処理を開始しました。AQT部のシステム売買については、常時担当者が監視し、異常が発生した場合にはマニュアルで対応することになっており、今回の取消処理はシステムとマニュアル対応の双方で実施いたしました。

    今回の問題はAQT部という特定の部署で発生したものであり、顧客取引や当該部署以外の自己勘定取引が使用している執行システムとは異なるものです。従いまして、当該問題が弊社の顧客取引の受発注業務に支障をきたした事実はございません。
  2. 再発防止のための処置

    AQT部の自動執行システムにつきましては、問題発覚後直ちに使用を中止し、AQTの業務につきましても、これを閉鎖することを決定しております。今回の問題を契機に、システム開発・運用・更新・保守等に関する一連のプロセスや、ガバナンスの在り方を厳格に見直し、万全の体制で取り組む考えです。


本件につきましては、関係者および市場参加者の皆さまに多大なご心配・ご迷惑をおかけしましたことを、改めて深くお詫び申し上げます。





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最終更新日: 2011年6月13日
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