約440百万ユーロのポストバンク関連の訴訟引当金の一部戻入れと、営業モメンタムに牽引され、2024年第3四半期の利益は増加
ポストバンク関連の訴訟引当金の戻入れを除く営業業績は、前年同四半期から増加し、第3四半期として過去最高を記録
持続的な収益の伸び率および事業成長
営業コスト管理を継続
普通株式等Tier1(CET1)資本比率は、13.8%に上昇
信用損失引当金は、494百万ユーロ
2024年年初からの9カ月間における堅調な業績
チーフ・エグゼクティブ・オフィサーのクリスティアン・ゼーヴィングは、「この3カ月間で旧来の訴訟案件の解決に向けた重要な進展を遂げるとともに、業績において過去最高の第3四半期利益を達成しました。」とコメントしました。「これは、ドイツ銀行の強固な事業基盤、ビジネス全体にわたる好調な成長へのモメンタム、継続的なコスト管理を反映しています。当行はグローバル・ハウスバンクとして今日の不確実な環境下で顧客をサポートするための理想的な基盤を築き上げ、これにより、当行が今後も収益性の高い成長への道を歩み続け、当初の目標を上回る株主配当を実現できると確信しています。また当行は現在、追加の自社株の買戻しの承認も求めています。」
ドイツ銀行(銘柄コードXETRA:DBGn.DB/NYSE:DB)は、本日、2024年第3四半期における23億ユーロの税引前利益の計上を発表しました。これは、前年同四半期から31%の増加となりますが、当行のポストバンクAGの買収に関連する和解の進展による約440百万ユーロの訴訟引当金の一部戻入れを含みます。ポストバンク訴訟引当金の戻入れを除く税引前利益は、18億ユーロとなり、2023年第3四半期における17億ユーロの税引前利益から6%増加、第3四半期としては過去最高となりました。税引後利益は、前年同四半期から39%増加して17億ユーロですが、ポストバンク訴訟引当金の戻入れを除く場合の税引後利益は、13億ユーロで前年同四半期の12億ユーロと比較して8%増加となりました。
2024年第3四半期の税引後平均有形株主資本利益率(RoTE)1は10.2%ですが、ポストバンク訴訟引当金の戻入れを調整した場合には7.6%となり、前年同四半期のRoTE17.3%と比較して上昇しました。税引後平均株主資本利益率(RoE)1は、前年同四半期の6.5%に対し、9.1%となりました。費用収益比率は63%ですが、ポストバンク訴訟引当金の戻入れを調整した場合には69%となり、前年同四半期の費用収益比率72%から減少しました。
2024年年初からの9カ月間の税引前利益は、前年同期から5%減少して47億ユーロですが、2024年年初からの9カ月間のポストバンク訴訟の影響約900百万ユーロを除く場合には、前年同期から13%増加して56億ユーロとなりました。税引後利益は、前年同期の税引後利益が35億ユーロであったのに対し、8%減少して32億ユーロ、ポストバンク訴訟の影響を除く場合には、14%増加して39億ユーロとなりました。税引後RoTE1は6.0%ですが、ポストバンク訴訟の影響を除く場合には7.8%となり、前年同期の7.0%を上回りました。税引後RoE1は、前年同期の6.3%に対し、5.4%となりました。費用収益比率は73%ですが、ポストバンク訴訟の影響を除く場合には69%となり、前年同期の73%から改善しました。
チーフ・ファイナンシャル・オフィサーのジェームス・フォン・モルトケは、「2024年年初からの9カ月間の業績は、ドイツ銀行の経営力を明白に示しています。」とコメントしました。「当行は一貫して、収益の成長とコスト管理の両面で計画どおりにガイダンスを達成してまいりました。当行の資本およびバランスシートは強固であり、貸出金残高全体の質は引き続き堅調です。このことは、将来に向けて、当行が2024年の収益ガイダンスである300億ユーロを達成する上で自信となりました。また、継続的な収益モメンタム、コスト効率、資本の強化および信用損失引当金の縮小により、当行が2025年の目標の達成へ向けて、着実に前進していると考えています。」
ドイツ銀行は、2024年第3四半期において、加速したグローバル・ハウスバンク戦略をすべての側面で進展させました。
2024年第3四半期の純収益は、2023年第3四半期から5%増加して75億ユーロでした。手数料およびフィー収益は、フィーおよび手数料ベースの事業の堅調な業績を反映して、前年同四半期から5%増加して25億ユーロとなり、主要な銀行業務セグメント2の純利息収益は、金利の正常化が予想どおり進む中でほぼ同水準でした。2024年年初からの9カ月間の収益は、3%増加して229億ユーロとなりました。これは手数料およびフィー収益が9%増加して77億ユーロとなったためで、当行の2024年通年のガイダンスである約300億ユーロに向けた期待どおりの進捗を遂げています。
当行の中核ビジネスの収益の推移は、以下のとおりです。
2024年第3四半期の利息以外の費用は、2023年第3四半期の52億ユーロから8%減少し、47億ユーロとなりました。かかる減少は主に、前述のポストバンク訴訟引当金の戻入れ約440百万ユーロを反映したものです。営業関連以外のコスト合計1は、302百万ユーロのマイナスとなりました。ポストバンク訴訟引当金の戻入れは、2024年第3四半期のその他の事項に関連する訴訟引当金88百万ユーロならびに再編および退職費用42百万ユーロによって一部相殺されました。ポストバンク訴訟引当金の戻入れを除く利息以外の費用は、前年同四半期からほぼ横ばいの52億ユーロでした。
2024年第3四半期の調整済コストは、50億ユーロで、2024年の四半期調整済コストガイダンスに3四半期連続で沿った水準で、2023年第3四半期から2%増加となりました。報酬関連費用は、賃金の増加、雇用を含む戦略的成長に関する取組み、ヌミスの買収および変動報酬の発生額の増加により、予想どおり増加しましたが、当行のテクノロジー・プラットフォームの合理化に伴う費用の削減、および専門的サービス費用の削減により、一部相殺されました。
2024年第3四半期末現在、内部の従業員(常勤相当)は、2024年第3四半期中に766名増加し、90,236名となりました。かかる増加は、2024年第3四半期中に当行に入行した1,000名を超える新卒者の雇用、その他の戦略的雇用および外部スタッフの継続的な内部雇用を反映したものです。これらの影響は、2024年第3四半期における離職者(業務効率化施策による離職者を含みます。)を上回りました。
2024年年初からの9カ月間の利息以外の費用は、前年同期から3%増加して168億ユーロとなりました。ポストバンク訴訟の影響を除く利息以外の費用は、前年同期の利息以外の費用から2%減少し、158億ユーロとなりました。調整済コストは、1%減少して151億ユーロとなり、2024年通年の調整済コストを四半期当たり50億ユーロとする、当行の調整済コストガイダンスに沿う水準となりました。
2024年第3四半期の信用損失引当金は、494百万ユーロで、前年同四半期の245百万ユーロおよび2024年第2四半期の476百万ユーロからわずかに増加しました。正常債権(ステージ1およびステージ2)に対する引当金は、2024年第2四半期の35百万ユーロから減少し、12百万ユーロとなりました。これは、マクロ経済が軟調となる予測およびオーバーレイの再調整を反映したもので、2024年第2四半期以降のポートフォリオの変更により一部相殺されました。不良債権(ステージ3)に対する引当金は、2024年第2四半期の441百万ユーロから増加し、482百万ユーロとなりました。2024年第2四半期からの増加は、主にプライベート・バンクに起因し、今後数四半期で正常化すると予想されるポストバンク統合の残存影響を含んでいる一方、ポートフォリオ全体の質は、概ね安定しています。商業用不動産に関する引当金は2024年第2四半期と比較して34%減少し、2024年第4四半期に見込まれる売却に関する引当金が含まれています。
2024年年初からの9カ月間の信用損失引当金は、14億ユーロで、前年同期の10億ユーロから増加しました。この増加は、大規模な法人案件によるものですが、これらの案件にはヘッジによる一部の相殺効果が含まれています。また、ポストバンク統合の残存影響が今後大幅に減少する見通しであることや、2023年年初からの9カ月間と比較して商業用不動産の引当金が増加したことも影響しています。当行は、商業用不動産の安定化の兆しを見出しており、これは、今後の四半期における引当金のさらなる削減を後押しすると予想しています。
2024年第3四半期の普通株式等Tier1(CET1)資本比率は、2024年第2四半期から13.5%上昇し、13.8%となりました。この上昇は、2024年第3四半期の収益が好調であったこと、および一部の負債性金融商品の未実現損益に関する当行の経過措置が適用されたことを反映したものです。これらのプラスの影響は、グローバル・ハウスバンク戦略の加速化の一環である前述の資本効率化施策による削減額を差し引いたリスク・ウェイテッド・アセット(RWA)(主に市場リスクおよび信用リスクRWA)の増加を上回りました。ドイツ銀行は最近、追加の自社株の買戻しの承認をECBに申請しました。
2024年第3四半期のレバレッジ比率は4.6%となり、2024年第2四半期と同水準となりました。2024年第3四半期の資本の変動によるプラスの影響は、2024年第3四半期におけるトレーディング資産によるレバレッジ・エクスポージャーの増加の影響により相殺されました。
2024年第3四半期末現在の流動性カバレッジ比率は、2024年第2四半期末と比較して同水準の135%で、安定しています。これは規制要件である100%を上回り、余剰額は600億ユーロでした。安定調達比率は、122%となり、当行のガイダンス範囲である115%から120%の範囲を上回り、要件に対する余剰額は1,120億ユーロとなりました。預金は、2024年第3四半期において90億ユーロ増加し、6,500億ユーロとなりました。
2024年第3四半期のサステナブル・ファイナンスおよびESG投資の取引高(DWSを除きます。)3は300億ユーロとなり、2020年1月1日以降の累積取引高は3,520億ユーロとなりました。2024年第3四半期の取引高には、ESG基準をドイツ銀行のドイツ年金制度に統合したことによる100億ユーロの一時的拠出が含まれており、これは「コーポレートおよびその他(C&O)」に計上されています。2024年第3四半期におけるドイツ銀行の各事業部門の取引高は、以下のとおりでした。
2024年第3四半期における主な取引は、以下のとおりです。
ESG格付の改善:2024年第3四半期において、ドイツ銀行のMSCI ESG格付はAからAAに引き上げられました。さらに、10月には、当行のS&Pグローバル・サステナブル1格付が100点満点中54点から12点引き上げられ、66点となりました。これにより、ドイツ銀行は現在、「多角的な金融サービスおよび資本市場」カテゴリーで上位10%に位置付けられています。2024年年初から当四半期末まで、ドイツ銀行のサステナビリティへの取組みについて、以下の五つの改善が主要な独立機関から認められています。
1 本項目およびその他のGAAP以外の財務的測定尺度の詳細については、2024年第3四半期補足財務データ(英文)の15頁から21頁の「GAAP以外の財務的測定尺度」および2024年9月30日に終了した期間に関する収益報告書(英文)の56頁から62頁の「GAAP以外の財務的測定尺度」をそれぞれご参照ください。
2 銀行業務取引による純利息収益が収益全体の重要な部分を占めている事業セグメント
3 累積ESG取引高には、コーポレート・バンク、インベストメント・バンク、プライベート・バンクならびにコーポレートおよびその他における、2020年1月1日から当四半期末までのサステナブル・ファイナンス(フロー)および投資(ストック)が含まれています。対象となる商品には、資本市場における発行(ブックランナーを務めた分のみ)、サステナブル・ファイナンス、当四半期末現在の運用資産および当四半期末現在の年金制度資産(総資産)が含まれます。累積取引高および目標には、DWSにより別個に報告される、DWSのESG運用資産は含まれません。
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約440百万ユーロのポストバンク関連の訴訟引当金の一部戻入れと、営業モメンタムに牽引され、2024年第3四半期の利益は増加
ポストバンク関連の訴訟引当金の戻入れを除く営業業績は、前年同四半期から増加し、第3四半期として過去最高を記録
持続的な収益の伸び率および事業成長
営業コスト管理を継続
普通株式等Tier1(CET1)資本比率は、13.8%に上昇
信用損失引当金は、494百万ユーロ
2024年年初からの9カ月間における堅調な業績
チーフ・エグゼクティブ・オフィサーのクリスティアン・ゼーヴィングは、「この3カ月間で旧来の訴訟案件の解決に向けた重要な進展を遂げるとともに、業績において過去最高の第3四半期利益を達成しました。」とコメントしました。「これは、ドイツ銀行の強固な事業基盤、ビジネス全体にわたる好調な成長へのモメンタム、継続的なコスト管理を反映しています。当行はグローバル・ハウスバンクとして今日の不確実な環境下で顧客をサポートするための理想的な基盤を築き上げ、これにより、当行が今後も収益性の高い成長への道を歩み続け、当初の目標を上回る株主配当を実現できると確信しています。また当行は現在、追加の自社株の買戻しの承認も求めています。」
ドイツ銀行(銘柄コードXETRA:DBGn.DB/NYSE:DB)は、本日、2024年第3四半期における23億ユーロの税引前利益の計上を発表しました。これは、前年同四半期から31%の増加となりますが、当行のポストバンクAGの買収に関連する和解の進展による約440百万ユーロの訴訟引当金の一部戻入れを含みます。ポストバンク訴訟引当金の戻入れを除く税引前利益は、18億ユーロとなり、2023年第3四半期における17億ユーロの税引前利益から6%増加、第3四半期としては過去最高となりました。税引後利益は、前年同四半期から39%増加して17億ユーロですが、ポストバンク訴訟引当金の戻入れを除く場合の税引後利益は、13億ユーロで前年同四半期の12億ユーロと比較して8%増加となりました。
2024年第3四半期の税引後平均有形株主資本利益率(RoTE)1は10.2%ですが、ポストバンク訴訟引当金の戻入れを調整した場合には7.6%となり、前年同四半期のRoTE17.3%と比較して上昇しました。税引後平均株主資本利益率(RoE)1は、前年同四半期の6.5%に対し、9.1%となりました。費用収益比率は63%ですが、ポストバンク訴訟引当金の戻入れを調整した場合には69%となり、前年同四半期の費用収益比率72%から減少しました。
2024年年初からの9カ月間の税引前利益は、前年同期から5%減少して47億ユーロですが、2024年年初からの9カ月間のポストバンク訴訟の影響約900百万ユーロを除く場合には、前年同期から13%増加して56億ユーロとなりました。税引後利益は、前年同期の税引後利益が35億ユーロであったのに対し、8%減少して32億ユーロ、ポストバンク訴訟の影響を除く場合には、14%増加して39億ユーロとなりました。税引後RoTE1は6.0%ですが、ポストバンク訴訟の影響を除く場合には7.8%となり、前年同期の7.0%を上回りました。税引後RoE1は、前年同期の6.3%に対し、5.4%となりました。費用収益比率は73%ですが、ポストバンク訴訟の影響を除く場合には69%となり、前年同期の73%から改善しました。
チーフ・ファイナンシャル・オフィサーのジェームス・フォン・モルトケは、「2024年年初からの9カ月間の業績は、ドイツ銀行の経営力を明白に示しています。」とコメントしました。「当行は一貫して、収益の成長とコスト管理の両面で計画どおりにガイダンスを達成してまいりました。当行の資本およびバランスシートは強固であり、貸出金残高全体の質は引き続き堅調です。このことは、将来に向けて、当行が2024年の収益ガイダンスである300億ユーロを達成する上で自信となりました。また、継続的な収益モメンタム、コスト効率、資本の強化および信用損失引当金の縮小により、当行が2025年の目標の達成へ向けて、着実に前進していると考えています。」
グローバル・ハウスバンク戦略の継続的な実行
ドイツ銀行は、2024年第3四半期において、加速したグローバル・ハウスバンク戦略をすべての側面で進展させました。
収益:2024年のガイダンスに向けて順調に推移
2024年第3四半期の純収益は、2023年第3四半期から5%増加して75億ユーロでした。手数料およびフィー収益は、フィーおよび手数料ベースの事業の堅調な業績を反映して、前年同四半期から5%増加して25億ユーロとなり、主要な銀行業務セグメント2の純利息収益は、金利の正常化が予想どおり進む中でほぼ同水準でした。2024年年初からの9カ月間の収益は、3%増加して229億ユーロとなりました。これは手数料およびフィー収益が9%増加して77億ユーロとなったためで、当行の2024年通年のガイダンスである約300億ユーロに向けた期待どおりの進捗を遂げています。
当行の中核ビジネスの収益の推移は、以下のとおりです。
費用:調整済コストは、2024年の四半期コストガイダンスに沿った水準を維持
2024年第3四半期の利息以外の費用は、2023年第3四半期の52億ユーロから8%減少し、47億ユーロとなりました。かかる減少は主に、前述のポストバンク訴訟引当金の戻入れ約440百万ユーロを反映したものです。営業関連以外のコスト合計1は、302百万ユーロのマイナスとなりました。ポストバンク訴訟引当金の戻入れは、2024年第3四半期のその他の事項に関連する訴訟引当金88百万ユーロならびに再編および退職費用42百万ユーロによって一部相殺されました。ポストバンク訴訟引当金の戻入れを除く利息以外の費用は、前年同四半期からほぼ横ばいの52億ユーロでした。
2024年第3四半期の調整済コストは、50億ユーロで、2024年の四半期調整済コストガイダンスに3四半期連続で沿った水準で、2023年第3四半期から2%増加となりました。報酬関連費用は、賃金の増加、雇用を含む戦略的成長に関する取組み、ヌミスの買収および変動報酬の発生額の増加により、予想どおり増加しましたが、当行のテクノロジー・プラットフォームの合理化に伴う費用の削減、および専門的サービス費用の削減により、一部相殺されました。
2024年第3四半期末現在、内部の従業員(常勤相当)は、2024年第3四半期中に766名増加し、90,236名となりました。かかる増加は、2024年第3四半期中に当行に入行した1,000名を超える新卒者の雇用、その他の戦略的雇用および外部スタッフの継続的な内部雇用を反映したものです。これらの影響は、2024年第3四半期における離職者(業務効率化施策による離職者を含みます。)を上回りました。
2024年年初からの9カ月間の利息以外の費用は、前年同期から3%増加して168億ユーロとなりました。ポストバンク訴訟の影響を除く利息以外の費用は、前年同期の利息以外の費用から2%減少し、158億ユーロとなりました。調整済コストは、1%減少して151億ユーロとなり、2024年通年の調整済コストを四半期当たり50億ユーロとする、当行の調整済コストガイダンスに沿う水準となりました。
信用損失引当金:健全な基礎資産の質
2024年第3四半期の信用損失引当金は、494百万ユーロで、前年同四半期の245百万ユーロおよび2024年第2四半期の476百万ユーロからわずかに増加しました。正常債権(ステージ1およびステージ2)に対する引当金は、2024年第2四半期の35百万ユーロから減少し、12百万ユーロとなりました。これは、マクロ経済が軟調となる予測およびオーバーレイの再調整を反映したもので、2024年第2四半期以降のポートフォリオの変更により一部相殺されました。不良債権(ステージ3)に対する引当金は、2024年第2四半期の441百万ユーロから増加し、482百万ユーロとなりました。2024年第2四半期からの増加は、主にプライベート・バンクに起因し、今後数四半期で正常化すると予想されるポストバンク統合の残存影響を含んでいる一方、ポートフォリオ全体の質は、概ね安定しています。商業用不動産に関する引当金は2024年第2四半期と比較して34%減少し、2024年第4四半期に見込まれる売却に関する引当金が含まれています。
2024年年初からの9カ月間の信用損失引当金は、14億ユーロで、前年同期の10億ユーロから増加しました。この増加は、大規模な法人案件によるものですが、これらの案件にはヘッジによる一部の相殺効果が含まれています。また、ポストバンク統合の残存影響が今後大幅に減少する見通しであることや、2023年年初からの9カ月間と比較して商業用不動産の引当金が増加したことも影響しています。当行は、商業用不動産の安定化の兆しを見出しており、これは、今後の四半期における引当金のさらなる削減を後押しすると予想しています。
健全な自己資本、流動性および資金調達指標
2024年第3四半期の普通株式等Tier1(CET1)資本比率は、2024年第2四半期から13.5%上昇し、13.8%となりました。この上昇は、2024年第3四半期の収益が好調であったこと、および一部の負債性金融商品の未実現損益に関する当行の経過措置が適用されたことを反映したものです。これらのプラスの影響は、グローバル・ハウスバンク戦略の加速化の一環である前述の資本効率化施策による削減額を差し引いたリスク・ウェイテッド・アセット(RWA)(主に市場リスクおよび信用リスクRWA)の増加を上回りました。ドイツ銀行は最近、追加の自社株の買戻しの承認をECBに申請しました。
2024年第3四半期のレバレッジ比率は4.6%となり、2024年第2四半期と同水準となりました。2024年第3四半期の資本の変動によるプラスの影響は、2024年第3四半期におけるトレーディング資産によるレバレッジ・エクスポージャーの増加の影響により相殺されました。
2024年第3四半期末現在の流動性カバレッジ比率は、2024年第2四半期末と比較して同水準の135%で、安定しています。これは規制要件である100%を上回り、余剰額は600億ユーロでした。安定調達比率は、122%となり、当行のガイダンス範囲である115%から120%の範囲を上回り、要件に対する余剰額は1,120億ユーロとなりました。預金は、2024年第3四半期において90億ユーロ増加し、6,500億ユーロとなりました。
サステナブル・ファイナンス:2020年以降の累積取引高は3,520億ユーロに到達
2024年第3四半期のサステナブル・ファイナンスおよびESG投資の取引高(DWSを除きます。)3は300億ユーロとなり、2020年1月1日以降の累積取引高は3,520億ユーロとなりました。2024年第3四半期の取引高には、ESG基準をドイツ銀行のドイツ年金制度に統合したことによる100億ユーロの一時的拠出が含まれており、これは「コーポレートおよびその他(C&O)」に計上されています。2024年第3四半期におけるドイツ銀行の各事業部門の取引高は、以下のとおりでした。
2024年第3四半期における主な取引は、以下のとおりです。
ESG格付の改善:2024年第3四半期において、ドイツ銀行のMSCI ESG格付はAからAAに引き上げられました。さらに、10月には、当行のS&Pグローバル・サステナブル1格付が100点満点中54点から12点引き上げられ、66点となりました。これにより、ドイツ銀行は現在、「多角的な金融サービスおよび資本市場」カテゴリーで上位10%に位置付けられています。2024年年初から当四半期末まで、ドイツ銀行のサステナビリティへの取組みについて、以下の五つの改善が主要な独立機関から認められています。
1 本項目およびその他のGAAP以外の財務的測定尺度の詳細については、2024年第3四半期補足財務データ(英文)の15頁から21頁の「GAAP以外の財務的測定尺度」および2024年9月30日に終了した期間に関する収益報告書(英文)の56頁から62頁の「GAAP以外の財務的測定尺度」をそれぞれご参照ください。
2 銀行業務取引による純利息収益が収益全体の重要な部分を占めている事業セグメント
3 累積ESG取引高には、コーポレート・バンク、インベストメント・バンク、プライベート・バンクならびにコーポレートおよびその他における、2020年1月1日から当四半期末までのサステナブル・ファイナンス(フロー)および投資(ストック)が含まれています。対象となる商品には、資本市場における発行(ブックランナーを務めた分のみ)、サステナブル・ファイナンス、当四半期末現在の運用資産および当四半期末現在の年金制度資産(総資産)が含まれます。累積取引高および目標には、DWSにより別個に報告される、DWSのESG運用資産は含まれません。
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